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「はじめに」
飛行機少年であった私が、同志社大学に進み飛行機の操縦にのめり込み、
軍隊では陸軍の大型グライダーの操縦士、及びグライダー曳航のための
九七式重爆爆撃機の操縦士となったが、昭和20年8月15日終戦を迎えた
ために16日に出撃予定であった「沖縄特攻」作戦が取りやめになり、一日
違いで九死に一生を得て帰宅しました。その後、昭和27年の航空再開と
同時に再発足を果した日本学生航空連盟とともに歩んだ私の航空人生を
振り返り、飛行機少年の年より数えて70年になるのを期に、私の航空人生
を総括した「私の航空70年史」を記述することに致しました。
副題の「瑞雲」とは正月などに東の空に輝く美しい茜色の雲のことで、
日本
では昔からとても縁起の良い雲とされています。
私はこの「瑞雲」のむこうには更なる幸せがあると信じ、その更に向う
に向か
って飛び続けたいと言う私の心を一番良く表している言葉と思いこの言葉を
選びました。
今回「私の航空70年史」を起草するに当たって、私が一生忘れないだろうと
思っていた強烈な出来事も、時間の経過とともにその感動は次第に薄れて
きたものが沢山あったが、今回それらのことを改めて一つ、一つ思い出して
みると、私にとって忘れられない幾つかの思い出が噴き上がるように再び新
鮮な姿で蘇ってきた。そしてその一つ、一つを改めて書き残せた事に私は
今、身体が震えるような感動に浸っております。
「航空自分史を作ってはどうですか」 と本書製作の端緒を与えて下さった
福島市在住の関西学院航空部OBの喜多良夫氏に深甚の謝意を表します。
氏は現在手広く印刷業に従事されている関係で本書の発行についても一方
ならぬお世話になりました。
改めて、心からのお礼を申し述べたいと思います。
平成19年7月
牧 野 鐡 五 郎 |

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